産業看護師として働きたいと考えた時に、産業保健師の求人を目にすることも少なくないでしょう。産業看護師と産業保健師は異なる職種であり、求められる資格の種類が少し異なります。
企業で社員を対象に看護業務を行う産業看護師と同じように、産業保健師の勤務先も産業看護師と同じように企業であり、企業の社員が看護対象です。しかし産業保健師は社員が病気になってしまう前に病気を予防することが主な仕事であり、長時間労働対策についての面談やストレスチェックの実施、求職者への復職支援などを行っています。
産業看護師が看護師資格のみで働けることに反して、産業保健師として働くためには保健師資格と看護師資格の両方を保有していなければいけません。企業によっては2つの資格に加えて、産業カウンセラーなどの資格の保有、数年の臨床経験を採用基準と設定している場合があります。
同じように見える産業看護師と産業保健師ですが、法律で異なる役割が定義されていて、保健師助産師看護師法では保健指導を行うのが保健師、診療や治療の補助を行うのが看護師であると定められています。しかし法律ではある程度の定義が決められていても、実際に産業看護師や産業保健師として働くとどちらも似たような仕事内容である場合が多いです。産業看護師の採用の際に産業保健師の資格が有利にはたらく場合もあるため、産業看護師とすて転職先を探す際には産業保健師の資格も取得しておくことをおすすめします。